人気と普及率の差にチャンスあり 「温水洗浄便座」でお手軽空室対策

TOTOの「ウォシュレット」、LIXILの「シャワートイレ」、パナソニックの「ビューティー・トワレ」等々さまざまな商品名で呼ばれ、各社がしのぎを削る人気商品『温水洗浄便座』。空室対策アイテムとしてもしばしば名前が上がり、昨年の「この設備がなければ入居が決まらない」ランキング(全国賃貸住宅新聞調べ)でも単身向け、ファミリー向けともに5位につけた実力派ですが、どのくらい普及しているかご存じですか。
 2020年3月の消費動向調査※によると、二人以上世帯における100世帯あたりの保有台数は、なんと114.5台。つまり1世帯1台以上で、乗用車やパソコンに匹敵する数字です。普及率で見ても80.2%と、二人以上の世帯では必需品になっていることが分かります。

ところが、これが全世帯の普及率となると73%へと低下。単身世帯では、実に58.5%にまで落ち込みます。さらに民営賃貸住宅における普及率を見ると、二人以上の世帯で47.3%、単身世帯に至っては三分の一をかろうじて超える33.5%という現実なのです。

●二人以上世帯と賃貸単身世帯とでは普及率が大きく異なる


つまり、いま賃貸住宅に住む(あるいは、これから住む)若者の多くは家に温水洗浄便座のある環境で育っており、「これがなければ決まらない」という状況でありながら、私たちの供給する単身物件の7割弱には温水洗浄便座が付いていないということです。世間の普及率の高さから、なんとなく「今さら」な感覚さえある温水洗浄便座ですが、賃貸住宅での普及率を見るとまだまだ差別化の可能性がありそうです。

一般的な商品なら、材工込みでも5万円でおつりがくるお手軽空室対策。設置も簡単なため、入居中のお部屋に設置することも可能です。更新・再契約時のテナントリテンションにも効果を発揮してくれるはずです。

※ 内閣府経済社会総合研究所 消費動向調査

2020年06月20日